日刊建設通信新聞社では、ウェブセミナー「施工BIMのインパクト~生産性向上から建設DXへ~」を開催します。ゼネコンによる施工段階のBIM導入が新たなフェーズに入ろうとしています。先行する企業の中にはBIMの全面導入に踏み切るとともに、設計から施工、維持管理までを一貫してBIMでつなぐ取り組みも動き出しました。これまで生産性向上の手段であったBIMを出発点に、ゼネコン各社は建設DXに向かおうとしています。セミナーでは最新事例を通して、施工BIMの向かうべき方向性を提示します。 |
本イベントは終了いたしました。
プログラム
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基調講演1
施工BIMの現状2022一般社団法人日本建設業連合会
建築生産委員会BIM部会
部会長
曽根 巨充 氏日建連では建築BIMを中心とした「業務スタイルの定着」に向けたロードマップを2022年に公開しました。定着の時期を2030年と仮定し、2025年までを「業務スタイルの確立」と位置づけました。同時にロードマップの成果の第一弾として、『設計施⼯⼀貫⽅式における BIM のワークフロー(第1版)』も公開しました。本文ではBIMデータのあり方やこれから解決すべき課題を8項目に分類して解説しています。これらの成果は、日建連内で建築BIMに関連する部会(設計企画部会、施工部会、設備部会、BIM部会)との討議による成果物であり、様々な立場の視点から建築BIMを捉えた内容になっています。合わせてBIM部会では、会員企業におけるBIMの取り組みを定点観測するために、昨年度に実態調査を4年ぶりに実施しました。
そこで本セッションでは、これらの成果をあらためて関連づけることで、現状の取り組みを整理していきます。そして当面の目標であるBIMを中心とした「業務スタイルの確立」に向けて必要なことは何かをみなさんと一緒に考察していきます。 -
基調講演2
建築BIM推進会議の検討内容と今後について国土交通省
住宅局建築指導課
課長補佐
松本 朋之 氏 -
事例講演1
プロジェクトにおける発注者視点でのBIMとライフサイクルコンサルティングへの思い
~(仮称)プレファス吉祥寺大通り(発注者)
株式会社荒井商店
取締役・技術マネジメント部長
清水 浩司 氏(ライフサイクルコンサルティング業者)
株式会社日建設計
設計品質管理部
アソシエイト
安井 謙介 氏(施工者)
西松建設株式会社
BIM推進室
課長
岩崎 昭治 氏昨今、発注者がBIMに着目し、設計者・施工者に対してBIMを指定するプロジェクトが増えてきています。国土交通省は建築BIM推進会議にて発注者側に寄り添い、企画段階から建物完成後の維持管理を見据えて、モデリングや入力のルール等を設定するコンサルティング業務として「ライフサイクルコンサルティング業務」を策定しました。
(仮称)プレファス吉祥寺大通りは国土交通省のBIMモデル事業に採択され、ライフサイクルコンサルティング業務を分析公開しました。ライフサイクルコンサルティングとしても日建設計が採択され、現在西松建設による施工が進められています。
発注者がライフサイクルコンサルティング業者を参画させ、EIR(BIM発注者情報要件)、BEP(BIM実行計画書)、BIM Uses Definitions(BIM利用法)を設計フェーズ、施工者選定、施工フェーズに活用した(仮称)プレファス吉祥寺大通りのプロセスをご紹介します。
発注者からはBIMに期待していること、課題点。ライフサイクルコンサルティングからは設計BIMと施工BIM、維持管理BIMをつなげるために配慮したこと。施工者からはEIRに対してどのように施工BIMを準備したのか。現在の施工BIMの状況と発注者の感想等をお伝えしたいと思います。 -
事例講演2
地方ゼネコンのBIM導入と活用状況佐藤工業株式会社
建築本部
理事 部長
松本 光正 氏佐藤工業は、創業74年の歴史を持つ地域密着型の総合建設会社です。2018年に戸田建設のグループ会社となった後も、福島を代表する建設会社として常に地域への貢献を第一に展開しております。事業は公共工事が主体の土木部門と、民間・公共が半々の建築部門で事業を行っております。土木部門では先行してCIMを導入しておりましたが、建築部門では2019年からBIMの導入を開始し、2年半が経過しました。会社の年度事業計画の一つにもBIMの活用が掲げられ、設計や施工の場面で、物件ごとに想定される課題の解決のためにBIMを活用し、現場の生産性向上が図られております。今回、佐藤工業でBIMを導入する過程や、その後の現場でのBIMを活用した取り組みについて、お話しさせていただきます。
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事例講演3
不正形な木造建物におけるBIM活用コーナン建設株式会社
BIM推進部
部長
富樫 誠 氏BIMの活用については、生産性向上、作業の効率化、デジタルトランスフォーメンションに向けて当社でも企画設計、施工の段階で推進していますが、いわゆる一般的な建物にBIMを活用しても、まだBIMモデル作成に時間がかかるため、形状や納まりの把握がしやすくなった、部分的に検討が簡単になったなどの感覚的な効果は実感しているものの、具体的に工期や費用面での効果を数値として明示しにくい状態になっています。
また例えば熟練の現場所長では、BIMモデルを使わなくても従来の2D資料があれば自身の頭の中で立体の建物として把握をし、様々な問題点の解決ができてしまうこともあり、有れば便利ですが無くても今まで通り普通にできてしまうところにも、現場での活用が広がりにくい一因があると感じています。
しかし曲面を持つ、通り軸で表しにくい不整形な建物や、木造建築のフレームのように部材が複雑に入り組んだ形状の建物など、3Dモデルでないと表現しきれない建物もあり、”BIMが無ければ対応できなかった” かもしれない不整形な木造建物で活用した事例を通じて得た、BIM活用の利点と課題についてお話しします。 -
事例講演4
大規模スタジアム建設における施工BIM 活用と技術連携株式会社大林組
札幌支店建築工事部BIM マネジメント課
副課⻑
朝倉 寅雄 氏新菱冷熱工業株式会社
デジタルトランスフォーメーション推進本部 デジタル推進企画部
BIM課
八束 響 氏新菱冷熱工業株式会社
デジタルトランスフォーメーション推進本部 デジタル推進企画部
専任課長
谷内 秀敬 氏(講演内容:株式会社大林組)
大規模スタジアムにおけるBIM 活用の取り組みについて、大林組と新菱冷熱工業からそれぞれ建築と設備について紹介します。
建築については、特殊な形状・複雑な工事の課題に対し、設計モデルを活用した施工検討、FAB モデルや点群データなどとのシステム連携、クラウドサービス活用の実例を紹介します。設備については、建築との統合環境クラウドベースの共有環境で工事計画・進捗管理・施工品質管理を共通プラットフォーム使用した概要と、FAB 連携について紹介します。
(講演内容:新菱冷熱工業株式会社)
建設会社と専門工事会社 CDE活用した情報活用 REVITパラメータ工事計画と進捗管理 ダクト製造への取り組み
BIMデータ活用を多くの関係者と共同で実装するためにはCDEが使われています。
建設会社と専門工事会社で共同運用するためにBIM360を提供いただきました。
工事計画や進捗管理に活用するBIMデータを、BIM360を使って共有することで計画立案 課題の共有 課題解決の共有が実行されました。
ISO19650BIMワークフローを実行する作業現場の運用と効果や課題について報告します。
専門工事会社として自社の範囲でもREVITデータを活用した、FORGE環境の進捗管理ツールの運用と
ダクト専門工事会社と製造用パーツを活用したファブリケーション連携等を説明します。
※内容および講師等は変更される場合がございます。あらかじめご了承ください。
開催概要
- 開催日時
- 2022年12月13日(火)~ 12月25日(日)迄オンデマンド配信
- 参 加 費
- 無料(事前登録制)
- 主 催
- 株式会社日刊建設通信新聞社
- 協 賛
- オートデスク株式会社、株式会社大塚商会、グラフィソフトジャパン株式会社
- 後 援
- 一般社団法人 日本建設業連合会
E-mail:bim2022@event-reg.jp